「家賃保証会社」の利用について思うこと【まあ必要なのかなぁ】

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賃貸借契約の際、家賃保証会社と契約をしなければならないケースが増えてきました。

一昔前は、親や知人に保証人をお願いしていましたよね。

何故、普通に保証人を立てるのではなく「家賃保証会社」を利用するのでしょうか。

まずはじめに、大家さんが安心して物件を貸せるように、賃貸借契約には「連帯保証人」が必要になります。

入居者が家賃を支払わなかった場合や退去時に対応出来なかった場合に、入居者に代わって支払い、対応をするのが連帯保証人です。

 

その連帯保証人の代わりを担うのが「家賃保証会社」なのです。

この記事では、保証についての解説と家賃保証会社(「保証会社」とします。)の必要性、利用するメリット、デメリットをまとめました。

この記事を読んで、物件を借りるときの参考にしてくださいね。

 

家賃保証会社を利用すると

大家さんは安心して物件を貸すことができる。入居者は保証人を立てることがなく、物件を借りることができる。

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保証・保証人・連帯保証人とは

「保証」「保証人」「連帯保証人」について不動産の観点から説明していきます。

保証

保証とは「責任を負う」ことです。「責任を持って、確かだと請け合うこと」という意味も含まれます。

賃貸借契約でいう保証とは、「家賃をキチンと支払います。」「トラブルなどにはキチンと対応します」ということですね。

保証人

入居者が支払いや対応をしなかった場合に、代わっておこなう人のことを言います。

民法の用語は以下となります。(カッコ内)は家賃を例に解説しました。

債権者・・・権利を持っている人→→→大家(家賃を支払ってもらう権利)
債務者・・・義務を持っている人→→→入居者(家賃を支払う義務)
保証人・・・債務に責任を持つ人(入居者に代わって家賃を支払う義務)

↓ 法務省「保証に関する民法のルール改正について」

https://www.moj.go.jp/content/001254262.pdf

連帯保証人

連帯保証人は保証人と大きく異なり、責任が重くなります。

家賃の請求について例を3つあげて、違い説明します。

①大家さんがいきなり連帯保証人に家賃を請求してきた場合、「まず、入居者に家賃の請求をして下さい。」と連帯保証人は言えません。→保証人は言うことができます。

②入居者に財産がある場合「入居者の財産から支払って下さい。」と、連帯保証人は言えません。→保証人は言うことができます。

③連帯保証人が数名いる場合

  • 大家さんは全額を
  • 誰に対しても
  • 連帯保証人の順位関係なく

請求できることができます。→保証人はそれぞれの人数で割った分だけ責任を負いいます。

この連帯保証人の代わりが、保証会社になります。

家賃保証会社とは

正式名称は「家賃債務保証業者」です。国土交通省で定められています。

www.mlit.go.jp

保証会社は、入居者の代わりに連帯保証人になる会社です。入居者と保証会社は保証委託契約を結び、以下を保証します。

 

保証会社の保証内容
  • 家賃滞納の立替
  • 原状回復費用(リフォーム・クリーニング代)
  • 残置物処理費用の立替
  • 短期違約金、解約予告違反の立替
  • 明け渡し訴訟費用の負担

保証会社によって異なりますが、基本的にはこの4つです。金銭の立替ですね。立替が行われた場合、入居者は保証会社へ返済をすることになります。

保証会社の利用はいつから多くなったか

原因は、2008年の「リーマンショック」のようです。

世界的に金融危機が訪れました。会社が次々に倒産し、大企業でも危ない世の中になり、先行きが不透明な時代になってしまいました。

賃貸借契約においても、キチンと家賃が支払えるかどうかも不透明になりました。

家賃滞納リスクが減る、安定的に家賃が入るというメリットが大家さんに受け入れられ、賃貸保証委託契約が多くなったようです。

保証会社を使うメリット・デメリット

入居者のメリット

1.連帯保証人は不要

連帯保証人になってもらうことは、何となく頼み辛いですよね。また保証人を付けることが難しい入居希望者もいます。

そのようなとき、保証会社を利用して連帯保証人になってもらいます。そうすることによって、連帯保証人を立てる必要がなくなります。

2.契約費用が安く抑えられる

最近の契約費用は安くなっています。これも、保証会社を使う物件が増えてきた理由の1つです。

以前は「敷金2礼金2・補償金家賃の6か月分」が一般的でしたが、近頃は「敷金1・礼金1」「敷金・礼金・補償金0」の物件が多くなっています。

保証会社を利用すると、大家さんは家賃滞納などのリスクが減るため、敷金・礼金を取らない契約が可能となるのです。

入居者のデメリット

1.余計な費用ではある

保証会社を使う費用は、初回保証料は総賃料の0.5ヶ月分、プラスして年間更新料1万円とするプランが多いです。また、月額家賃の1~2%を加算して毎月支払うプランもあります。

保証会社の利用が入居条件の1つとなっている場合、避けることは非常に難しいです。

「保証人になってくれる人がいるのに!」と思っている人には余計な出費ですが、大家さんからの入居条件となっていれば、保証会社を利用せざるを得ません。諦めるしかないと考えます。

2.保証会社を選べない

入居者が保証料を支払うのに、保証会社を選ぶことは出来ません。大家さん・物件管理会社・不動産屋があらかじめ指定ををしているからです。

☆彡管理会社と不動産屋は繋がっているのではないか・・・と思うこの頃(たふき心の声)

大家のメリット

1.家賃滞納の督促を代行してもらえる

家賃の督促は大変です。たふきも督促連絡をしてましたのでよく分かります。

心苦しいのは「収入が減ってしまった」という理由ですね。「1ヶ月待ってください。」や「明日払います。」など言われると強く請求しにくいのもよく分かります。

自力で支払えないくらい滞納してしまうことや、やむを得ず「退去」などで争うことは、大家さんにとって辛いことだと思います。

保証会社はそのような負担を、大家さんに代わって入居者に対応してくれるのです。滞納分の家賃や退去費用、裁判費用を立て替えてくれます。

2.入居者の審査してくれる

保証会社は、大家さんに代わって入居の審査を行います。

  • 申込書に嘘や間違いがないか
  • 家賃滞納の履歴はないか
  • 犯罪歴や反社会的勢力に関係ないか

などプロの目線で審査をします。

審査時に大家さんと入居者は直接会うことありません。未然にトラブルを防ぐことができ、大家さんにとっては安心して入居者を決めることができます。

大家のデメリット

1.保証会社に依頼しないと入居率が悪くなる

現在の社会状況をみると、人気のある物件は「初期費用が抑えられる」ことが大きいと思います。敷金・礼金のある物件は人気がなく、入居率が悪くなっています。

入居者のメリットでも書きましたが、「敷金なし」や「敷金1ヶ月分」など入居時に預かっておく費用を安く設定して募集するためには、保証会社に依頼したほうが安心です。

そのようなことから、大家さんは手間をかけて保証会社を探すのです。

2.保証会社の選択が難しい

今の時代は、ネットで何でも調べることが可能です。

無理やり取り立てや執拗な電話連絡など、悪い評判の保証会社がすぐに分かってしまいますよね。悪評の保証会社の物件は、入居希望がなかなか付きません出てきません。

保証会社は滞納された家賃を回収しなければなりません。しかし、悪質な取り立てを行う保証会社を利用しているという評判が、物件自体についてしまっては大家さんにとってはマイナスです。

保証会社を使用してみないと分からないことがたくさんあります。大家さんはよく吟味して、保証会社を決定しなければならないのです。

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まとめ

家賃保証会社については難しかったですね。

入居者は部屋を普通に使用して、家賃を滞納しなければ特に問題はありません

 

お金はかかりますけどね・・・。

たふきは、何でも保証会社にお願いしていれば、大家さんと入居者の信頼関係が薄くなりますし、入居審査まで丸投げしていれば、不動産会社の「人を見る目」の能力が失われてしまうのではないか。と思います。

また、管理会社が入居者を募集すれば、不動産屋なんて不要になってしまうとも考えます。宅建業の免許持ってますしね。

管理会社を使う風習になってしまったんなだなあ。としみじみ考えます。